住まいの断熱性能向上に、アレルギーや喘息などの症状の改善効果があるのだが、
これには「結露」、「カビ」、「ダニ」が関係しているようです。
喘息・アレルギーが専門のみのしまクリニック(松本市)の簑島院長によると、
①住宅内の「結露」が原因となり
↓
②「カビ」が発生し
↓
③「カビ」が「ダニ」の栄養源になり「ダニ」が増加
↓
④「カビ」「ダニ」がアレルゲンとなり、気管支喘息、過敏性肺炎
アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、の症状悪化を引き起こすことが多い
・・・との事です。
これらの症状は、アレルゲン以外の原因によることも多く、一概には言えませんが、
断熱性能の高い家に引っ越して、これらの症状が改善されたケースが多いのも事実です。
さて、この結露ですが、ご存知の通り一般的には冬に起こります。
空気は、温度によって含むことができる水蒸気の量が異なり、
暖かい空気ほど多くの水蒸気を含むことができます。
よって、断熱性能の低い住まいの場合、冬の室内側の壁や窓の表面温度が下がり、
暖房で暖められて水蒸気をたっぷり含んだ空気が、
壁や窓で冷やされて結露ができるのです。
つまり、住まいの断熱性能を高めて、壁や窓の表面温度が低下しにくくすれば
結露は生じにくくなるのです。
実はこの結露・・・二種類あるんです。
それは「表面結露」と「内部結露」。
「表面結露」とは、文字通り、壁や天井の表面で発生する結露で、カビやダニの原因となります。
「内部結露」は、室内の暖かい空気が壁(断熱材)の内部に侵入し、結露を起こすものです。
これは、柱や土台を腐らせる原因になります。
窓の表面結露を防ぐには、窓の断熱リフォームが有効ですが、
壁の断熱性能が低い住宅の安易な窓の断熱リフォームは、「身代わり結露」の危険性もあると、
前出の簑島院長は言っています。
「身代わり結露」とは、窓の断熱リフォームにより、窓よりも温度が低いところが生じ、
結露がそちらに移ることをいうそうです。
つまり、窓の断熱リフォームが、押し入れの中や、壁内部などの結露の原因になることが
あるというのです。
窓の断熱リフォーム宇の際には、結露に詳しい専門知識を持つ
リフォーム業者に依頼することが必要なようです。
小林